「思春期・若年成人」という言葉から、どんな世代をイメージされますか?
本来、思春期は明確に15歳から始まるというものではなく、早い子どもでは、第二次性徴がはじまる小学校の高学年から思春期がはじまります。このころから、本人は身体的にも、精神的にも大きく変化しますし、それまで家庭中心であった子どもの世界が、ぐっと外に広がります。義務教育を終えると、高校、大学・専門学校などに進学し、あるいは社会に出て経験を積みながら、徐々に保護者の庇護から脱却し、社会的、経済的に自立し、自分で自分の人生を切り開いていくようになります。同じ年齢であっても、自立の度合い、家庭環境、就学・就労の状況、経済的な状況、そして将来の夢や計画は、ひとりひとり違います。私たちは、こうしたひとりひとりの違いを見極め、患者自身の「自立する」「自律する」力を尊重しながら、AYA世代でがんに罹患した若者を応援したいと考えます。